気象庁が公開しているCMT解によると,2026年3月の地震個数と総地震断層面積のPlate運動面積に対する比(<a href=https://www.niitsuma-geolab.net/archives/2002>速報36</a>)は,日本全域で17個0.308月分,千島海溝域で0個,日本海溝域で10個1.382月分,伊豆・小笠原海溝域で1個0.412月分,南海・琉球海溝域で6個0.150月分であった(<a href=https://www.niitsuma-geolab.net/jpn_monthly>2026年3月日本全図月別</a>).
2026年3月の総地震断層面積規模はΣM6.7で,最大地震は2026年3月26日の襟裳小円南区深度23㎞の東北弧沖久慈震源区oAcJKjM6.3Psで,M6.0以上には海台小円区深度16㎞の伊豆海溝海台震源区TrPcPlM6.1-teが加わる.
最大地震東北弧沖久慈震源区oAcJKjM6.3Psの最大震度は4で震度1以上が北海道東部から関東にまで及んでいる(図650).

図650.2026年3月26日襟裳小円南区深度23㎞の東北弧沖久慈震源区oAcJKjM6.3Psの震度分布(気象庁HPより).
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2026年3月までの日本全域2年間のCMT解は403個で,その総地震断層面積規模ΣM8.9のPlate運動面積規模M8.2に対する面積比は5.402倍と大幅に超過している(図651の中図上).日本全域と千島海溝域のBenioff曲線(図651右図上左端Total/4と右端Chishima[A])は2025年7月30日M8.8の巨大な段差に隠され他の段差は見え難いが,琉球南海域(図651右図上左端の右側のRykNnk[D])には,下端の2024年4月3日M7.4,2024年8月8日M7.0の2つの段が認められ,それ以降静穏化していたが,2025年1月13日M6.7の3つ目の段,2025年4月2日M6.0Psの4つ目の段,2025年12月28日M6.6の5つ目の段が認められる.千島海溝域は,2025年に入り完全無CMTを保ってきたが(図651右下地震断層面積移動平均規模areaM図右端A),5月31日に5月最大地震M6.1,6月22日にも6月最大地震M6.0が続き半年ぶりに活動期入し,2025年7月30日M8.8に至り,9月19日M7.8が続いたが歪軸方位に変化がなく,千島海溝域の歪の完全解放に至らず(/8436>月刊地震予報193</a>),静穏化の続いていた日本海溝域[B]に活動域を移し,2025年12月8日の最大地震東北前弧沖下北震源区ofAcJSmkM7.4psに続きその東方の深度の浅い東北弧沖襟裳南震源区oAcJEsで12月9日M6.0Ps・M6.5Ps・12月12日M6.8psと東北弧沖久慈震源区oAcJKjM12月31日M6.0Psが起こったが(/8544>月刊地震予報196</a>),2026年に入り千島海溝域の択捉沖で1月最大地震が起こったが,2026年2月以降CMT解の無い完全静穏期に入った.

図651 .2026年3月までの日本全域2年間CMT解 左図:震央地図,中図:海溝距離断面図.震源円の直径は地震規模Mから算出される地震断層長L km(=10^(0.6M-2.9))で,面積は地震断層面積Sf km2 (=10^(1.2M-9.9))に比例<a href=https://www.niitsuma-geolab.net/archives/7879>月刊地震予報173</a>).ただし,この期間の地震規模は小さいのでCMT規模にΔM+1.0を加えて4倍拡大した地震断層長を使用.数字とMは,M7.0以上であるが2026年3月についてはM6.0以上のCMT解発生年月日・規模.
右図:時系列図は,海洋側から見た海溝域配列に合わせ,右から左にA千島海溝域Chishima,B日本海溝域Japan,C伊豆・小笠原海溝域OgsIz,D南海・琉球海溝域RykNnk,日本全域Total,を配列.縦軸は時系列で,設定期間開始(下端2024年4月1日)から終了(上端2026年3月31日)までの730日間で,右図右端の数字は年数.設定期間の250等分期間2.9day(右下図右下端)毎に地震断層面積を集計・作図(<a href=https://www.niitsuma-geolab.net/archives/2002>速報36</a>;<a href=https://www.niitsuma-geolab.net/Article07/Article05>特報5</a>).
Benioff図(右上図)の横軸はPlate運動面積で,各海溝域枠の横幅はこの期間のPlate運動面積に比例させてあり,左端の日本全域Total/4のみ4分の1に縮小.
階段状のBenioff曲線は,左下隅から右上隅に届くように横幅を合わせ,上縁に総地震断層面積ΣMのPlate運動面積に対する比を示した.下縁の鈎括弧内右の数値[8.2] [7.9] [7.6] [7.5] [7.9]は設定期間のPlate運動面積が1個の地震として解放された場合の規模で,日本全域ではこの間にM8.2の地震1個に相当するPlate運動歪が累積する.上図右下端の(M6.1step)は,等分期間2.9日以内にM6.1以上の地震がTotal/4のBenioff曲線に段差を与える.
地震断層面積移動平均規模図areaM(右下図)の横軸は地震断層面積規模で,等分期間「2.9day」に前後期間を加えた8.7日間の地震断層面積を3で除した移動平均地震断層面積を規模に換算した曲線である.右下図下縁の「2,5,8」は移動平均地震断層面積規模「M2 M5 M8」.右下図上縁の数値は総地震断層面積(km2単位)である.
areaM曲線・Benioff曲線の発震機構型による線形比例内分段彩は,座屈逆断層型pbを橙色・剪断逆断層型psを赤色・横擦断層型nを緑色・正断層型tを黒色.
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